犬の健康管理 vol.7
ニオイ
先日、初めて知ったのですが、、、。
私の妻はイヌの「足の裏のニオイ」が好きだというのです。
そこで調べてみました。ニオイについて。
●二つの汗腺
動物の汗は二つの汗腺、アポクリン腺とエクリン腺から出ています。
ニオイの元は主にアポクリン腺から出る、ちょっと油っぽい分泌物です。
この分泌液そのものはあまり臭いませんが、皮膚の常在細菌に分解されて臭いを発生します。
こうして生まれたニオイはフェロモンとして個体間のコミュニケーションに使われます。
この腺は体の表面、とくに耳、腋、乳腺、肛門嚢などに多く分布しています。
また、ヒトではもうひとつののエクリン汗腺が全身に分布していて、匂いの少ないサラッとした汗をかきます。
この汗は体温調整に役立っています。
皆さんご存知のとおり、イヌには体温調整を行える汗腺(エクリン汗腺)は肉球と鼻など以外にはあまり分布していませんので、
主にパンティング(お口ハァハァ)による唾液の蒸発で体温調整をしています。ちなみにネコはグルーミングで体温調整をしています。
ヒトのように全身に汗をかくのは自然界では少数派で、ほかの動物たちからみるとヒトは「すごい汗っかき」といえます。
●肉球派
さて、世の中にはイヌの足裏(肉球)のニオイが好き!というヒトが存在しています。
妻の調査結果によると、犬の肉球のニオイには個体差があり、その時々の精神状態、生理状態等で変化しているそうです。
さらに、驚くべきことは季節性があるというのです!
例えば、夏はしっとりしめやかですが、冬は乾燥していてニオイもちょっと枯葉調。
イヌの肉球ではエクリン腺が優勢ですから、あまり強くない匂いの分泌物に土や草の匂いが混じりあって、えもいわれぬハーモニーを紡ぎだすのでしょう。このニオイをたとえて妻いわく、「雨上がりのお日様のかおり」なんだそうです。
肉球派を極めるとニオイの変化で体調が分かりそうですが、ソムリエ並みの修行が必要だと思われます。
●耳垢派
話はかわりますが、犬の耳のニオイが好き!という人もいます。
イヌの耳のなかの耳垢腺はアポクリン腺の一種です。
加えて耳の中にはマラセチア菌という強い匂いを出す酵母様真菌が繁殖しやすいですから、
耳垢派のあなたはちょっと強いニオイが好きなワイルド系といえるでしょう。
耳のニオイは外耳炎の早期診断に役立つので、好き嫌いにかかわらず、まめに嗅いでおきましょう。
特に、すっぱい匂いがしたらマラセチア性外耳炎の疑いがあります。
あなたは肉球派?耳垢派?ほかにもこんなニオイが好き!という方がいたら教えてくださいね!
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